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経営(ヒト・モノ・カネ)に関して定量的な分析を発信する 株式会社トランスのブログ

【まとめ】人事の6つのニーズに応える 攻めのHRデータ活用 前編

今回は、人事から会社をより良くしたいと考える、人事担当者や経営者が抱える6つの課題を、HR techを使って解決する方法をご紹介します。
TRANS.,inc.で社会人インターンをしているHR tech初心者の筆者が、「データはちょっと苦手…」という方や、「HR techを使って何ができるの?」と思われている方向けに、HRデータを使ってできることをお伝えしていければと思います。

 

目次

 1.ハイパフォーマー人材を採用したい!

 2.早期退職者を減らしたい!

 3.優秀な社員を辞めさせたくない!

 4.成果が出る上司の元で働いてほしい!

 5.適切な配属でチームの成果を高めたい!

 6.パフォーマンスが上がる異動をさせたい!

人事から組織を活性化するには?

人事からもっと会社をよくしたいけど、何から手を付けたら良いかわからないし、どんなことができるかわかりません。

人事に眠っているデータを使えば会社の成果につながるかもしれませんよ。

 

最近、TVCMやイベントなどでも話題のHR tech。人事関連データを簡単に収集・活用でき、かつリアルタイムな状況を把握できるサービスが増えてきています。

一方で「実際のデータを使ってどんなことができるのか」はまだまだ知られていません。

今回は、「HRデータをどう使うのかわからない」あなた向けに、人事領域の6つのニーズに対するHRデータ活用方法をお伝えします。

前編は、「採用」と「退職」についての3つのニーズに対してのHRデータ活用法です。

 

1.ハイパフォーマー人材を採用したい!

採用の面接をする際に、「この人、本当にうちの会社で活躍してくれるかな…?」そう思うことはありませんか?

1つ目のHRデータ活用法は、入社試験で実施した適性検査のデータを用いて、入社後、その人が高いパフォーマンスを出せる(高評価)かどうかを予測する方法です。

 

A社では「弊社では意欲の高い人が活躍してますので、採用では適性検査の『活動意欲』の高い人を採用しています」と特に分析を行わず、主観的な判断を行ってきました。

しかし、入社後の評価を分析したところ、実は、A社では『活動意欲』が高い人の中にも、低評価者が32%も含まれてしまっていました。

 

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これでは、採用のミスマッチが起こり続けてしまいます。

 

そこで、A社では、ハイパフォーマーとそうでない人の違いに関する分析を行いました。

すると、適性検査の特定の4つの指標に特徴がある人は入社後に高評価を得やすい、という結果がでました。

 

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このように、主観的な判断基準ではなく、HRデータを使い、ハイパフォーマー(高評価者)とそうでない人を定量的に比較することで採用基準の精度を高めることができます。

 

ハイパフォーマーな人材を採用したい!と考える場合には、今現在、本当にハイパフォーマーな人材を見極めることができているのかどうかを分析し、採用基準を見直すことが初めの一歩になります。  

 

2.早期退職者を減らしたい!

従業員が早期に去ってしまうこと、それは従業員を採用できないことよりも組織にとっては大きな痛手になるかもしれません。従業員が辞める前に手を打てるよう、HRデータを活用して退職するリスクを把握することも可能です。

 

従業員2000名の企業で、退職率が12%のB社では、退職率の高さが課題です。個別に面接を行うことで、ある程度退職リスクを見つけることもできますが、1度に全社の退職者の特徴について分析することにしました。

 

B社で職種ごとに、退職した人の適性検査の傾向を見ていくと、ある特定の能力が低いと退職しやすい、という結果が出ました。

例えば、営業の場合、適性検査の結果で『対人問題解決』が低かったり、『コミュニケーション能力』が低かったりすると、退職率が通常に比べて2~3倍高まる、ということがわかりました。

 

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このように、適性検査を用いて「早期退職者」と「それ以外(在職者)」の特徴の差を分析することによって早期退職の可能性がある社員を予測することができます。

 

B社の場合は、早期退職の可能性がある社員への入社後のフォローを手厚くしたり、そもそも配属先の職種を変えたりすることで早期退職の予防ができます。

 

3.優秀な社員を辞めさせたくない!

入社して活躍しているハイパフォーマー人材が突然「辞めさせて頂きます」と辞表を提出してきたら…

辞める前にできる対策をとっておけばよかった、と後悔する前に、HRデータを使って、退職者を予測し、未然に退職を防ぐことができます。

さらに、「2.早期退職者を減らしたい!」では入社前に適性検査の実施が必要でしたが、今回は、すでに多くの企業で蓄積されているデータを用いて、退職の予測を行います。

 

従業員1000名で退職率が17%のC社について、退職した従業員と継続して働いている従業員の勤続年数や評価、給与金額などのデータを比較します。

するとC社では、給与の上昇回数によって、退職率に差があることがわかりました。

 

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特に、年間の給与上昇回数が、0.75~1.00回の場合が一番退職率が高い、という結果でした。より詳細な退職理由を深堀してみると、退職した若手社員は、社内でも一定の評価をされている優秀層でしたが、 不満を抱えて辞めていってしまったことがわかりました。

このように、優秀な社員を辞めさせたくない場合は、優秀な社員が辞めてしまう場合のパターンをみつけましょう。パターンに該当する社員には退職に繋がる考えも持っているか慎重にヒアリングし、対策をとることが重要になります。

 

まとめ(後編へ続く)

いかがでしたでしょうか。前編ではまず、「採用」や「退職」の3つのニーズに対しての下記のように、HRデータ活用法をお伝えしました。

 

ハイパフォーマー人材を採用したい!

ハイパフォーマー(高評価者)とそうでない人の適性試験の結果を比較し、採用基準を見直す

 

早期退職者を減らしたい!

早期退職者と在職者の特徴の差を分析、早期退職の可能性がある社員へのフォローや配属先変更を検討

 

優秀な社員を辞めさせたくない!

優秀な社員が辞めてしまう場合のパターンをみつけ早期にヒアリングをする

 

後編では、組織や個人の評価が大幅に変わる配属についての分析を行います。後編を見れば、組織やチームの成果が上がるヒントが得られます、ぜひご覧ください。

 

※「ハイパフォーマー」や「退職者」の特徴を分析する場合、AI(機械学習)を使うと、より網羅的に、精度が高い予測が可能になります。ご興味を持っていただけた場合にはこちら よりお問い合わせください。