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経営(ヒト・モノ・カネ)に関して定量的な分析を発信する 株式会社トランスのブログ

適性検査10種類の結果と実際の評価を比較してみた

みなさまの会社では、「適性検査」を使っていますか?

現在、50種類以上の「適性検査」が提供されていますが、「どの適性検査を使うべきか?」迷われる方もいるかと思います。

特に、間違えた適性検査の結果を信じてしまうと、採用のミスマッチを引き起こし、企業・応募者の双方に大きな損失が出る危険があります。

 

今回は、実際の企業で分析したデータを元に、10種類の適性検査(アセスメント)と実際の入社後評価の比較を行ってみました。

※関連記事は「適性検査は「入社後評価」や「退職」を予測できるのか?(まとめ)」よりご覧ください。

 

適性検査の結果と入社後の評価を比較する

まず1つの適性検査(アセスメント)の結果を分析してみます。

 

以下のグラフは、ある適性検査について、入社後評価の「高い人(高評価者)」と「低い人(低評価者)」の平均を示したグラフです。

グラフをみると
指標1~4は、「高評価者」が「低評価者」よりも、(統計的有意に)高い
指標5~10は、(統計的には)「高評価者」と「低評価者」の差があるといえない
指標11は、「低評価者」が「高評価者」よりも、(統計的有意に)高い
という結果になります。

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11項目の指標のうち、
・4項目が「高評価者」の方が高い
・6項目は、「高評価者」と「低評価者」で差がない
・1項目は「低評価者」の方が高い
ので、これをグラフにすると以下のようになります。

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グラフの「高評価が優位に高い」(赤の部分)が多ければ多いほど、適性検査が入社後評価と関係している(=適性検査が当たっている)と判断します。

 

10種類の適性検査について分析

上記の1種類の分析と同じ分析を、10種類(10社)の適性検査(アセスメント)について行った結果が以下のグラフです。(適性検査(アセスメント)を入社前に受けたか、入社後で受けたかで分類しています。比較する評価は入社後の評価です。)

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結果を見ると
適性検査(会社)によって、「当たっている」場合と「当たっていない」場合がある
ということがわかります。

 

また
入社前に適性検査を実施しているD社やE社は、「低評価者が優位に高い」項目が多い(=当たっていない
入社後に適性検査を実施しているF社、G社、H社は、「高評価者が優位に高い」項目が多い(=当たっている
ということも読み取れます。

 

まとめると、
【入社前に受験すると、「当たらない」適性検査が存在する】
ということが考えられます。

※今回は、「高いほうがよいか低いほうがよいかわからない指標」については、「統計的に有意な差」があれば、「高評価者が優位に高い」に含めています。

 

まとめ

今回、10種類の適性検査と入社後評価を比較し
・適性検査(会社)によって、当たる検査と当たらない検査がある
・入社前に適性検査を使用すると、当たらない検査がある
可能性があることがわかりました。

 

今回検証した10種類の適性検査は、利用社数が数千社を超えるテストや、著名な教授が監修しているテストなど利用社数が多いテストです。
みなさまが利用されている適性検査が、【本当にあたっているか】確認していただけると、採用における判断ミスが少なくなると考えています。

 

一方、前回記事の通り、適切に適性検査を用いることで、「面接だけ」よりも高い精度で入社後評価を予測することが可能です。

次の記事では、「効果的な適性検査の選び方」についてまとめてみます。


※今回、個別のサービス名については記載していませんが、詳細を知られたい方は、こちらよりお問い合わせいただければ幸いです。

 

※執筆者:塚本鋭

 東京大学・大学院において、複雑ネットワークや大規模シミュレーションに関する研究に従事。人工知能学会研究会優秀賞・東京大学工学系研究科長賞 等を受賞。 大学院修了後、株式会社野村総合研究所コンサルタントとして入社し、ICT・メディア領域を担当。2013年1月より株式会社クラウドワークスに8番目の社員として参画し、2014年12月に上場を経験。データ分析・産官学連携を軸としながら、B2B事業立ち上げ、カスタマーサポート部門立ち上げ、子会社副社長等を歴任。2018年より現職。